人の呼吸を制するのは『酸素』か『二酸化炭素』か

人間の身体の血中に二酸化炭素が増えるから酸素を吸いたくなるのか。
面白い見出してで『取り込みたい酸素が呼吸の主役なのか・・・。はたまた排出したい二酸化炭素が主役なのか・・・。』
呼吸の本質は今ひとつ判然としないです。

そもそも大気中の酸素濃度は約20%。呼気中にも実は15〜17%も酸素が残されています。結構、使い残ししてます。
なので、マウス・トゥ・マウスの人工呼吸が人命救助に役立つのです。

私たちは酸素を大量に消費して生きているようでもなさそうです。
と言っても、ちょっとでも呼吸を止めて体内で二酸化炭素が増えると、新しい空気を吸いたくなる。
血中に二酸化炭素が増えると、血液のpHが酸性に傾く。この変化を末梢の受容器が察知すると脳幹の呼吸中枢（延髄）にシグナルが届く。
ちなみに、延髄は昔のドラマ『必殺仕事人でカンザシで首元を刺した辺りが延髄』。
すると、呼吸中枢からの指令で呼吸が促されて、呼吸で酸素を取り込めば血液のpHは徐々に正常値の7.4程度までに回復していく。
意識しなくても、この生理現象は生きている限り自動的に続いていきます。

ちなみに海女さん。
海女さんは長時間、潜水して仕事ができるのは、延髄の二酸化炭素に対する感知力が少し鈍くなっている可能性が考えられるそうです。
体内に『まだ酸素がたっぷりあるかどうか』ではなく、『溜まった二酸化炭素の量、濃度が血液に表れ、それに対してカラダは反応する』ようにできているようです。

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