体にとって“よい脂肪”と “悪い脂肪”があるってホント?

私たちが脂肪と呼んでいる栄養素は、
脂肪酸にグリセロールが結合してできています。そして、一般に「体にいい」とか「悪い」とかいうときの「脂肪の質」は脂肪酸によって決まります。つまり、この脂肪酸の種類を適切に選択することが大きなカギとなるのです。

　脂肪酸は、「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の2種類に大きく分けることができます。この2つの脂肪酸を単純に「よい脂肪」と「悪い脂肪」に分けることはできないのですが、一般的には飽和脂肪酸が「悪い脂肪」として、不飽和脂肪酸が「よい脂肪」としていることが
多いようです。

理由の一つは、私たちの食生活で「飽和脂肪酸」を摂りすぎていることが多いからです。もう一つは、体内で合成できない 「必須脂肪酸」が、不飽和脂肪酸の中に含まれているからです(ただし「飽和脂肪酸」が必要のない「悪い脂肪」というわけではないので誤解しないようにして下さい。「不飽和脂肪酸」を摂ればいいというわけではありません。　
 

実際の食べ物には、この2種類の脂肪が混ざっていることがほとんどなので、単純にどちらか一方だけを摂るのは難しいといえるでしょう。
　そこで、大きな目安となるのが、「常温で固体なら飽和脂肪酸、常温で液体なら不飽和脂肪酸が多い」ということです。　動物性と植物性の脂肪(油)を比べると、植物性のほうが不飽和脂肪酸が多いといえます。ただし、動物性のなかでも魚類の油には不飽和脂肪酸が多く、植物性でもココナッツ・オイル(ヤシ油)やパーム油には飽和脂肪酸が多く含まれています。

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