ゴーヤーなど苦い野菜には栄養があるって本当ですか？

苦い野菜と一口にいっても、野菜の種類によって苦味を示す物質はさまざまです。

たとえばゴーヤーの苦味成分は、ククルビタシン類(モモルデシン)いう物質で、キュウリなどにも含まれています。

この成分には、食欲増進や血糖値の上昇抑制作用があることが報告されています。

野菜全般に共通してい苦味のもととなる成分はポリフェノールです。

野菜は、紫外線の影響で発生する活性酸素から自分の身を守るために、ポリフェノールやビタミンC、カロテンといった抗酸化物質をつくり出します。

このためポリフェノールの多い野菜には、βカロテンやビタミンCもたいてい多く含まれています。

また、カリウムなどのミネラルを多く含む場合にも、苦味が感じられることがわかっています。

つまり苦味の強い野菜は、ポリフェノールやビタミンが多かったり、ミネラルが豊富だったりするのです。

だから、苦い野菜は栄養があるといわれるのでしょう。

 

ポリフェノール (poly phenol)とは、たくさんの(poly) 、 フェノール基 (phenol) を持つ物質を指す化学用語で、その種類は5千以上あるといわれています。

代表的なポリフェノールは、野菜や果物の色素成分でもあるフラボノイドです。

それ以外には、コーヒーの苦味成分やゴボウ、ナスのアク成分として知られるクロロゲン酸、緑茶や紅茶、渋柿などの味成分のタンニン類、大豆イソフラボンなどがあります。

ポリフェノールは、悪玉(LDL)コレステロールの酸化を防ぐことで動脈硬化の発症や進行を抑える効果などが期待できます。

ほかにも臨床研究で、抗アレルギー、血中コレステロール濃度の低下、血流改善など、さまざまな作用が報告されています。

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